西日本横断の旅を終えて 2

別格霊場二十ヶ寺の高低差

 

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言葉や文章で大変だったと言ってもいまいちピンとこないが、高低差と距離をグラフに表すとわかりやすい。

 

別格霊場二十ヶ寺を巡ったことにより、前回(2001年)の四国霊場八十八ヶ寺と合わせて百八ヶ寺を巡ったことになる。百八の煩悩は無くなったとは言い難いが、これから生きていく上で大切なものを頂いた旅だった。


西日本横断の旅を終えて 1

西日本横断の経路

 

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日数をかけた割には1681kmとあまり進んでいない旅だったが、人との出会いや何気ない風景を通して日本の良さを再確認できる自転車旅だったと思う。


第329日目 2008年6月6日 福井県福井市〜愛知県名古屋市〜宮城県仙台市〜自宅

朝6時起床。ユース内にある喫茶店で食事、その後、宮城までフェリーに乗るために自転車を輪行袋に入れる。

 

名古屋港から仙台までのフェリーは午後8時出発なので、レンタカーを駅前で借りて寺巡りをすることにした。車種はスズキのスイフト。結構加速がよくキビキビと走る車だ。とりあえず、何回か行ったことのある吉峰寺を目指す。

 

カーナビがあったおかげでスムーズに到着。

雨の中、徹通坂という木の根や石が混じっている石段を登りやっと境内に到着。庫裡の入口にて本堂を参拝させて下さいと挨拶すると、一人の雲水さんが案内してくれた。

 

吉峰寺の法堂、開山堂、坐禅石など詳しく説明してして頂いた。何でも、長野の野沢菜発祥の御寺院のご子息ということで、漬物について楽しくお話させていただいた。

 

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高祖(道元禅師)入越最初之道場

 

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石段入口にて

 

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徹通坂

 

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長い石段を昇り、ようやく吉峰寺に到着。

 

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法堂の扁額

 

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道元禅師が坐禅をされたと伝える坐禅石

 

次は宝慶寺へ向かった。ここも一度自転車で行ったことがあるが、また行きたかったので参拝させて頂く。お寺の境内は雨のためか誰もいない。山門をくぐって本堂、寂円塔を参拝。坐禅石がわからなかったので本堂内にあるパンフレットで場所を確認すると、大分離れた山中にあるとのこと。

 

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宝慶寺山門

 

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宝慶寺法堂

 

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僧堂

 

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庫裡

 

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境内案内図

 

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寂円禅師塔

 

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杉の巨木 義雲杉

 

宝慶寺を後にし、車でカーナビに従って行くと、坐禅石の看板があった。雨が降っているので、滑らないように50メートルほど登って行くと大きな石があった。この石が寂円禅師が坐られた坐禅石であると説明にあった。中国人である寂円禅師が日本人である道元禅師を慕い永平寺で修行。道元禅師の亡き後、永平寺を出て18年間もの間、この岩に坐られた姿を想像した時、何とも言えない感動が込み上げてきた。

 

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坐禅石

 

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坐禅石から見える風景。寂円禅師もこのような風景を見たのだろうか。

 

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福井青年会館ユースに戻ってきたころには天気がすっかり良くなっていた。

 

午後2時ごろレンタカーを返却し、重い自転車と荷物を持ち電車で福井から名古屋へ。そしてバスに乗り換えフェリー乗り場へ向かった。何とか出航1時間前の午後7時に到着。仙台行きのフェリーに乗り込むと、これで旅が終わったのだとしみじみとした気持ちになった。

 

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バス停にて

 

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バスから見た夕日

 

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名古屋のフェリー乗り場に到着。

 

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出航前

 

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フェリー内でもらえる面白い読み物

 

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翌日、仙台港に到着。

 

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仙台港フェリー乗り場からバスで仙台駅へ。仙台駅から丸森駅まで電車に乗る。丸森駅から自転車を組み立て帰宅。


第328日目 2008年6月5日 福井県越前市〜福井県福井市

朝4時起床。4時半に暁天坐禅を二炷すわる。引き続き朝課(あさのおつとめ)。そして食事を皆さんと一緒に頂いた。その後、作務(掃除)では東司(トイレ)、スリッパの裏、花の水を替えるなど自分なりに一生懸命に掃除させて頂いた。

 

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坐る場所は一人一人決まっている。

 

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朝課(朝のおつとめ)をする場所(※坐禅も兼ねる)

 

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自分が一晩お世話になった所を掃除。

 

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出発前、猫の為に募金をした。

 

作務が終わり出発の準備を行う。板橋禅師は福島で用事があるとのことで、御出発の10時20分まで自転車の整備しながら外で待つ。玄関前にて板橋禅師とご一緒に記念撮影。その後、ありがたいことに握手をして頂いた。とても力強い握手であった。

 

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車が見えなくなるまでお見送りさせて頂いた。

 

禅師をお見送りした後、自分も最終目的地である大本山永平寺に向けて出発。御誕生寺には短い時間しかいなかったが、とても貴重な体験をさせて頂いた。出発間際、修行僧の方からパソコンのバッテリー三本分程の羊羹を頂く。(※板橋禅師をはじめ、修行されている皆様方ありがとうございました。)

 

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建築中の御誕生寺本堂

 

大本山永平寺に向かうにつれて、雲行きが怪しくなる。雨は降らないだろうとログハウス風のバス停で一休み。それがいけなかった。永平寺へ向かう坂道に入ってポツポツと雨が降り出してきた。

 

頂上のトンネルを過ぎ下り坂で自転車に乗りたかったが、雨の日のブレーキは命取りなので、悔しいが歩いて下る。やっとのことで永平寺の門前街に到着。

 

土砂降りになってきたので木の陰で雨宿りをしているとカッパを着た駐車場のおじさんが、黒い傘を貸してくれた。おじさんのやさしさがありがたい。

 

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永平寺と彫られた石柱前にて

 

拝観料を支払い山内へ。修行僧による諸堂拝観が終わった後、承陽殿の前で到着のご挨拶、法堂で合掌、仏殿で無事到着のご挨拶をさせて頂いた。

 

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承陽殿

 

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僧堂

 

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仏殿

 

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庫院

 

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山門

 

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法堂からの眺め

 

その後、傘を貸してくれたおじさんにお礼を言う。

私はかつて永平寺の受処(※受付)にいたが、陰に日向に本山を支えてくれるおじさんやおばさんの姿を見ているようで見ていなかった。全く思い上がりも甚だしい僧侶だったと思う。

 

今回、傘を貸してくれたおじさんのやさしさに触れ、この人達によって本山が支えられているということがやっとわかった。遅すぎる理解だったかもしれないが、最終目的地である永平寺は雨で良かったと思う。

 

永平寺を後にし土砂降りの中、福井市を目指した。

何とか今日の宿の福井青年会館YHに到着することができてホッとした。 

 

 

距離:62.08km

積算距離:23536.2km

宿泊:福井青年会館ユースホステル(2012年3月閉館)


第327日目 2008年6月4日 福井県敦賀市〜福井県越前市

早めに起きようと思ったが、疲れが残っていたため6時に起床。色々準備をして8時に出発。

 

木の芽峠へ行くかどうか迷ったが、道元禅師に関係する地であるため行くことに決定。国道365号を進んで行くと、福井県側は土砂崩れのため全面通行止めの表示があった。地元の人に確認をすると「国道365号はダメだけど、木の芽峠は通れるよ」との事で迷わず木の芽峠を目指す。

 

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自転車にとって恐怖の一方通行柳ケ瀬トンネル

 

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一方通行で1.3kmは自転車にとって恐怖のトンネルだ。

 

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国道365号線の福井県側は通行止になっていた。

 

滋賀と福井の境である栃の木峠を左に曲がって木の芽峠を目指す。

 

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栃の木峠から木の芽峠を目指す。

 

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栃の木峠の由来

 

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細い道をしばらく進んで木ノ芽峠に到着。

 

木ノ芽峠の石碑に到着したが、ここが目的地ではない。さらに上にある道元禅師ゆかりの木ノ芽峠が目的地だ。頂上に近づくに従って犬に吼えられる。頂上には藁葺きの家、その向かいには道元禅師の碑があった。

 

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これぞ本当の峠道

 

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歩きの時代の峠はこのような感じだったのだろう。まるで江戸時代にタイムスリップしたような風景だ。

 

木ノ芽峠に到着し、道元禅師の碑の前で手を合わし、読経をする。

実を言うと、木ノ芽峠は永平寺での修行時代に来て拝登している。今回の旅ではどうしても自転車で行きたかったので念願が叶うことができてとてもうれしい。

 

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道元禅師の碑

 

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誌碑

 

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道元禅師ゆかりの木ノ芽峠の説明

 

読経後、藁葺き家の主である前川さんより「家の中に入っていいよ」と言うことで、中へ入らせて頂いた。薪で沸かしたお湯で作ったお茶を頂いたのだが、本当においしい。自分が小さい頃、このような囲炉裏があったので、とても懐かしく思う。

 

永平寺で修行していた頃、年一回の木ノ芽峠拝登の際、新米僧侶の為に出して頂いた味噌汁がとてもおいしかったことをお話したら、とても喜んで頂いた。

 

出発間際、道元禅師の碑の花代として喜捨させて頂いた。

 

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昔ながらの茅葺。電気は通っていない。

 

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茅葺の家の主、前川氏

 

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茅葺の言奈地蔵のお堂

 

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言奈地蔵

 

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言うな地蔵のいわれ

 

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お堂の前にて

 

13時、板橋老師がおられる御誕生寺へ向けて出発。どんどん下りに下って、意外と早くお寺に到着、一匹の猫が擦り寄ってきた。奥のほうにはたくさんの猫がいて寝そべっている。

 

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御誕生寺

 

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ネコに注意?

 

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一匹がどこかに案内

 

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1・2・3・4匹。これならまだ普通。

 

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ちょっと多すぎ!

 

修行されている方を見かけたので挨拶をする。板橋禅師は間もなく帰って来られるという。

ほどなくして禅師が戻って来られ「宮城の丸森から来ました」とご挨拶をすると、「私は多賀城生まれだから、丸森は知っているよ。今日はどこで寝るの?」とおっしゃられたので私は「野宿しようと思っています」と申し上げると、「今晩、お寺に泊まっていけばいいよ」とありがたいお言葉をかけて下さった。

 

 

距離:62.93km

積算距離:23474.12km

宿泊:御誕生寺



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