第121日目 2001年12月19日 香川県仲多度郡多度津町〜香川県高松市

四国といえども冬の朝は寒い。
自転車に乗る前に入念にストレッチをして出発。

海に近い海岸寺ユースホステルから内陸に入り、七十二番曼荼羅寺・七十三番出釈迦寺・七十四番甲山寺・七十五番善通寺を打つ。

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(七十二番曼荼羅寺)

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(七十三番出釈迦寺)

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(七十四番甲山寺)

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(七十五番善通寺)

さらに内陸に入り「こんぴらさん」で有名な金刀比羅神社でお参りをした。
1368段を数える石段を上がり、頂上にある奥社から見える風景は鳥になったようで最高だ。
特に遠くに見えるピラミッドのような讃岐富士の山容は、いつか登りたいと思わせる独特の景観を醸し出している。

石段を下り、お腹が空いたので讃岐うどんを食べる。
白くて太いうどんと、熱いつゆはシンプルにして最高においしい食べ物だと思う。

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(こんぴらさんの石段)

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(お寺の山門を思わせる旭社)

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(金刀比羅神社奥社)

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(独特の山容の讃岐富士)

その後、来た道を戻り、七十六番金倉寺・七十七番道隆寺・七十八番郷照寺・七十九番天皇寺を打つ。
道の関係上、八十番国分寺は明日に打つことにし、八十一番白峰寺を目指す。
このお寺はクネクネ曲がったヘアピンカーブのある道路を行かねばならない。
ということは自転車を押して歩くという事で、地図を見ただけでため息が出そうだった。

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(七十六番金倉寺)

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(七十七番道隆寺)

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(七十八番郷照寺)

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(七十九番天皇寺)

何とか白峰寺を打ち、八十二番根香寺を打つわけだが、ここも自転車を簡単に乗せてくれそうにない坂だ。
霊場参拝も八十ヶ所を超えたといっても、疲れるものは疲れるのだ。
しかし、疲れる道だからといってため息ばかりついてはいられない。
大切な修行をさせてもらっているんだと自分に言い聞かせ、ひたすら自転車を押して歩く。
本日最後のお寺、八十二番根香寺を打ち、今日の宿である、やしま第一健康ランドへ向かった。

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(八十一番白峰寺)

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(八十二番根香寺)



距離:96.19km
積算距離:9125.8km
宿泊:やしま第一健康ランド


第122日目 2001年12月20日 香川県高松市〜香川県小豆郡内海町

今日は小豆島へ渡るために、朝早くからフェリーに乗船しなければならない。
午前5時00分、健康ランドを出る。

冬の朝早い出発は、暗いのも相まって寒いのがつらい。
日の出前のまっ暗い中、コンビニの外で弁当を食べていると、「どこへ行くの?」と散歩中のおばさんから声をかけられる。四国八十八ヶ所を自転車で巡礼している事、そして今日は小豆島へ渡る事を話すと、「これ使ってね」と白い封筒を渡された。中を見ると千円とテレホンカードが入っていた。

テレホンカードは、携帯の電波が届かない所で重宝する。おばさんの心づかいがありがたい。
「大切に使わせて頂きます」とお礼を言って別れた。

7時20分土庄行きのフェリーに乗り込み、約1時間ほど仮眠を取った。
8時20分に小豆島土庄港に着岸、今日は海を見ながら進みたかったので右回りで周る事に決める。

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(土庄行きの切符)

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(世界一狭い土庄海峡)

空を見ると雲は多少あるが、最高に良い天気だ。
小豆島の道路はアップダウンはあるものの、四国霊場で鍛えた脚だ、以前はヒイヒイ言っていた坂が楽に感じる。

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(寒霞渓?)

小豆島は、映画「二十四の瞳」の舞台として有名な所だ。
小学生の頃、何かの祝日の日、暇だったのでテレビをつけたら「二十四の瞳」が放映していた。
映画は白黒だったが、先生と生徒の心温まる交流、そして海の風景が印象的で、いつか小豆島へ行きたいと思っていた。それが今日念願が叶ったわけだ。

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「二十四の瞳をたずねて」のパンフレットより


「二十四の瞳」の舞台である分教場跡は、いわゆる木造の学校のことで、木のぬくもりと板の廊下が何ともいえない雰囲気で、昔にタイムスリップしたような思いがした。

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(苗羽小学校田浦分校)

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(廊下)

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(教室の中)


(やしま第一健康ランドから高松港フェリーターミナル)


(土庄から小豆島町)

距離:85.96km
積算距離:9211.8km
宿泊:小豆島オリーブユースホステル


第123日目 2001年12月21日 香川県小豆郡内海町〜香川県高松市

ユースホステルのテレビを見ると、今日の天気は全国的に大荒れのようだ。
今のところ曇りだったので、食事をした後チェックアウトする。

しばらく進んで、砂利道の所で雨がポツポツ降り出してきた。
愚痴を言い言い自転車を押して歩く。

11時頃、土庄に到着したところで小豆島一周達成。
その後、高松へ向けてフェリーに乗船し八十八ヶ所巡りを再開した。
八十番国分寺を打った後、再び雨が降り出してきたので、しばらくの間、山門で雨宿り。

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(八十番国分寺)

雨が弱くなったところで八十三番一宮寺へ向かう。
強い雨が再び降ってきて、道路の端に溜まっている砂にハンドルを取られ、転ぶ寸前で立ち止まった。
一宮寺近くになって自転車の後輪の様子がおかしい。
タイヤを触ってみるとパンクだった。
よく見ると結構大きなガラスの破片が喰い込んでいる。

雨の中、パンク修理もできないので自転車を押して八十三番一宮寺に到着し、本堂前にて合掌。
納経所のおばさんが「パンクを治すならトイレの屋根の下がいいよ」と言われ、何とか雨に濡れずに修理することができた。

その後、お礼を言いに行くと「コーヒーを飲んで行くといいよ」とありがたい言葉を頂いた。
雨の中でのパンクというトラブルが一転して、人の優しさに触れることができる素晴らしい一時となった。

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(八十三番一宮寺)





距離:76.75km
積算距離:9288.5km
宿泊:ファーストイン高松


第124日目 2001年12月22日 香川県高松市〜徳島県徳島市

今日は四国八十八ヶ所結願の日だ。
無事に打つことができるよう朝早くに起きる。

八十四番屋島寺登山道入り口で、おばさんから130円接待され、ありがたく頂いた。
八十五番八栗寺も山の上にあるお寺で、ケーブルカーはあるものの、今回の旅は自力がテーマなので歩いて頂上まで行った。

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(八十四番屋島寺)

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(八十五番八栗寺)

八十六番志度寺・八十七番長尾寺は平地にあるため、比較的楽に打つことができた。
とうとう結願の八十八番大窪寺一ヶ寺となった。

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(八十六番志度寺)

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(八十七番長尾寺)

さすが、涅槃の道場・八十八ヶ所最後のお寺というだけあって坂がきつい。
息を切らしながらペダルを漕いでいると、12月下旬にも関わらず、お遍路さん三人追い抜いた。

息を切らしながらも何とか坂を登りきり、山門前に自転車を置いて大窪寺を打つ。
最後のお寺なのに最後じゃないように感じるのが不思議だ。
もしかすると修行には終わりが無いという事なのかもしれない。

「無事に八十八ヶ所を巡ることができました」とお礼を言い、徳島へ向けて坂を下りに下った。

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(八十八番結願所大窪寺)

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(最後のお寺という感じがしない)



距離:102km
積算距離:9390.8km
宿泊:栄タクシー


第125日目 2001年12月23日 徳島県徳島市〜兵庫県南あわじ市

11月30日と12月22日の2日間、お世話になった栄タクシー従業員の方に挨拶をして出発。
再び第一番の札所である霊山寺を目指した。

霊山寺に到着し、無事に八十八ヶ所を巡礼できたことを、本堂と大師堂前にて手を合わせることで報告した。
昨日八十八番札所の大窪寺を打って、最後のお寺という実感が無かった。
これは修行には終わりが無い慢心はするなということを、私に教えてくれたものだと思う。
四国という大地を通してこのことを教えてくれた八十八ヶ所のお寺、地域の皆さん、そして出会った方々にありがとうを言いたい。

八十八ヶ所全行程、約1900キロ(※寄り道が多かった為、距離が伸びた)、日数にして24日、はたして自分は変わる事ができたのだろうか?正直言って劇的に変わったという実感は無いが、結願したことで目的である祖父の冥福を祈ることはできたと思う。


霊山寺を打った後、高速バス停留所のある徳島駅を目指す。
徳島から淡路島までは、鳴門大橋はあるものの自動車専用なため、自転車では行くことができない。
高速バス停留所で運転手と交渉し、バスのトランクルームに自転車を載せてもらう事に成功した。
もし載せてもらうことができなければ高松まで戻らなくてはならないので今日は運がいい、八十八ヶ所の霊力が通じたのだろうか?

とりあえず淡路島の津名停留所で降ろしてもらい、右回りでまわることに決める。
右回りの良い所は、海を見ながらサイクリングできることである。

しかし、車やバイクならわかるが、自転車において快適な状況は長く続かないものだ。
これは自転車乗りの法則だと思ってあきらめて、今ある状況を受け入れて進むほかはない。

島を南下するに従い、勾配が急になり、海を見る余裕が無くなっている自分がいる。
上って下る、下って上る。自転車は人生の縮図だ。

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(11月30日・12月22日の2日間、栄タクシー様にお世話になった)

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(125日の軌跡)





距離:70.61km
積算距離:9461.4km
宿泊:民宿福良館



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