第041日目 2001年8月22日  北海道紋別市

今朝のテレビを見たら大型の台風が北海道に接近中という事で、共和国にもう一泊する事に決めた。
しかし、なにもしないで一日を過ごすというのは何となく嫌なもので、何かしらしたいというのが本音である。

窓を通して外を見ると雨が降ったり止んだりの繰り返し。
たまに雨が小降りになると、先に進めば良かったかな?と思ったりする。

夕食は、はたの食堂内で旅人が集まっての宴会だ。
共和国の国王(自称)と呼ばれているおじさんが「今日の大型台風は大したことなかったな」などの何気ない話から始まり、旅人一人一人の自己紹介をして盛り上がった。
何が盛り上がったかというと、自己紹介をすると国王が「よく遠い所から来たなぁ」など、一人一人にコメントをくれる。

特に自分が印象に残った旅人の自己紹介は、日本全国の放水路を訪ねる旅をしているライダーだった。
国王も「おいしいものを求めて旅をするのもいいけど、さらにテーマを持って旅をするといいよな」と隣に座っていたライダーに同意を求める姿に一同爆笑した。

2001.8.22-1.jpg
(国王を囲んでの記念撮影)


距離:0km
積算距離:2568.5km
宿泊:紋別大自然ライダーチャリダー共和国(はたの食堂) (ライダーハウス)


第042日目 2001年8月23日  北海道紋別市〜北海道枝幸郡浜頓別町

大型台風11号が太平洋側へ抜けるか抜けないかというギリギリのところで、朝9時30分に出発。
今までにない追い風で、自転車に付けたメーターを見ると時速40キロを軽く超えた。
まるでスクーターに乗っているような快適さだ。

午後になり突然風向きが変わり、自転車をこぐペダルが次第に重くなりスピードがガクッと落ちる。
この時ほど、荷物の重さを感じた瞬間はない。

この逆風に逃れるすべは無い。
なぜなら浜頓別に通じる道は宗谷国道と呼ばれる国道238号一本しかないからだ。
とにかく逆風に耐えて前に進む。
浜頓別に到着したのは、あたりは暗い18時過ぎ。

今日の宿は、食事をすると無料になる「ツーリング避難小屋」
ライダーハウス内の机の上にノートが置いてある。
ノートを開いてみると「明日は稚内に行ってきます」「クッチャロ湖の夕日がきれいだったよ」など旅人の思い思いが書き綴られていた。

自分も「今日で42日目。宮城から2693.7キロ自転車で走って来ました。明日、日本最北端宗谷岬に行ってきます!」と書き綴って寝た。



距離:125.21km
積算距離:2693.7km
宿泊:ツーリング避難小屋(ライダーハウス)


第043日目 2001年8月24日  北海道枝幸郡浜頓別町〜北海道稚内市

「日本最北端宗谷岬」

小学生の頃、地図帳が大好きで「日本最北端って、どんなところだろう?」と幾度も想像した場所だ。
ライダーハウス「ツーリング避難小屋」の規則で「翌日の8時までには出なければならない」とのことで、ピッタリ8時、浜頓別から宗谷岬に向けて出発。

今日、念願の場所へ行けるかと思うと、自転車をこぐペダルに力が入る。
岬へ至る最後の数キロ、厳しいアップダウンを乗り越え、12時30分頃宗谷岬へ到着した。

早速、「日本最北端の地」と刻まれたモニュメント前で撮影を試みるも、観光客がいっぱいで中に入れない。
しかもこっちは、荷物満載の自転車ときたもんだ。

2001.8.24-1.jpg
(日本最北端のモニュメントと自転車)

しばらく隙をうかがっていたが、結局、自転車と一緒に写るのはあきらめた。
何とか客の記念撮影が途切れたところで、すかさず隣の人にカメラを渡し「ここ、押すだけです!すみませんがよろしくお願いします!」と言って撮影してもらった。

2001.8.24-2.jpg
(やっとのことで撮影してもらう)

宗谷岬を出発して3時間後、稚内の宿泊地「ライダー旭」に到着。
特に看板も無く、入口に温泉マークと「家族風呂」とだけ書かれてある。
「ほんと、ここ?」と不安になってきた。

入口の戸を開け「ごめんください!」と挨拶をしたら、メガネをかけたおじいちゃんが出てきた。
ライダーハウスはどこにあるか詳しく聞いてみると、旭湯という銭湯の一室にあるという。

「疲れたべ、今、風呂焚くから待ってろな」と言ってボイラー室へ入って行った。
ライダーハウスの談話室に入って壁を見ると、岩城滉一が宿泊したことが書いてある。
国民的ドラマ「北の国から」の撮影が終わってから宿泊したのだろうか?何となく親近感がわいた。

しばらくボーッと壁を眺めていたら、蚊に刺されてしまった。
涼しいと思っていた日本最北端の町、稚内は蚊が出るほど暑かった。



距離:96.34km
積算距離:2790km
宿泊:ライダー旭(ライダーハウス)


前篇 第044日目 2001年8月25日  北海道稚内市〜北海道礼文郡礼文町

「もっと寝ていたい・・・いや、今日は利尻・礼文に行くには最高の日なんだ!」と自分に言い聞かせ「バッ!」と起きた。
朝の起床というのは、一日の意思決定に通じる大切な時間である。
だからこそ、起きようと思ったらすぐが大切なのだ。

朝6時30分、稚内港から利尻の鴛泊港へ向けてフェリーが出航した。
船内でくつろいでいたら強烈な眠気が襲ってきたので約1時間ほど休む。

鴛泊港に着いたのは8時30分。
利尻島は利尻山(標高1721メートル)と中心として、二つの町からなる周囲53kmの島だ。
海と山を見ながら一周したかったので時計周りで進むことにした。

12時ごろ、鬼脇にある赤いトタン屋根の本堂が印象的な大澤寺に参拝。

2001.8.25-1.jpg
(大澤寺と利尻山)

このお寺には永平寺で修行していた時、お世話になった三儀さんにお会いしたくて訪れてみた。
身分を明かした後、庫裡で住職さんに聞いてみたが、愛知県のお寺にいるとのこと。
残念ながら会う事叶わず。

「威儀即仏法、作法是宗旨(いいぎそくぶっぽう、さほうこれしゅうし)」

これは禅宗でよく用いられる言葉で、三儀さんは「服装の乱れは、(仏の)教えの乱れ。生活の立ち振る舞いにこそ(仏の)教えがある」とよく言っていたことを思い出す。

三儀さんには会えなかったが、自転車で出発しようとした時、利尻富士にかかっていた雲が晴れた。

2001.8.25-2.jpg
(山頂にかかっていた雲が取れた)





後編に続く


後編 第044日目 2001年8月25日  北海道稚内市〜北海道礼文郡礼文町

15時10分、礼文島へ行く為に沓形港から香深港へ向けて出港し、約40分程で港に着いた。
今日の宿は、歌って踊る70〜80年代ばり夜のミーティングがあるという桃岩荘ユースホステル。

港に待機していたブルーサンダー号の後ろに自転車を積み込み、その後、自分が乗りこんだ。
ヘルパーが言うには、この車は人の声に反応するらしく「発車オーライ」と叫ばないと出発しないらしい。

途中にトンネルがあり、ヘルパーは「このタイムトンネルを過ぎると、今の時間より30分進みます。これを桃岩時間と言います」と真顔で言う。「そんなことあるかい!」とツッコミを入れたかったが、理由は30分前行動して欲しいとのことだ。

さらにヘルパーは「ここのタイムトンネルで捨てて欲しいものがあります。それは知性教養羞恥心の三つです。皆さん大丈夫ですか?」と念を押された。
念を押されようが押されまいが桃岩荘に宿泊する以上「はい」と答える以外ない。

ほどなくして、桃岩荘に到着。
この建物は100年以上経っているそうだが、外壁を改装しているためか、見た目は新しく見える。

建物の中に入ってくつろいでいると、何やら外が騒がしい。
ヘルパーに聞くと「愛とロマンの8時間コース」の参加者が到着するのだという。

「ただいま!」「おかえり〜」「よく頑張ったね〜」「あ〜楽しかったぁ〜」など参加者の声を聞いただけでも楽しかった一日が想像できた。

夕食後、ギターを持ったヘルパーが「ミーティング!ミーティング!」と叫んでいる。
間もなく始まるようだ。噂には聞いていたが、この桃岩荘名物ミーティングが面白い。
寸劇あり、歌あり、踊りあり、あるヘルパーの心情を吐露する場面ありなど、とても楽しませてもらった。

踊り疲れた後は「愛とロマンの8時間コース」の説明会だ。
とにかく勢いで参加することに決める。
話を聞くと明日の参加者は結構多いらしく2班に分けるとのこと。
班の名前は「桃組」と「アホ組」

自分はもちろん「桃組」だろうと思っていたが、いつの間にか「アホ組」のリーダーになっていた。
理由は頭にタオルを巻き、ラガーシャツを着ていて目立っていたらしい。

消灯時間は桃岩時間の22時30分(本当は22時)
明日に備えて眠りについた。

2001.8.25-3.jpg
(昭文社ツーリングマップル北海道より)


距離:80.01km
積算距離:2870km
宿泊:桃岩荘ユースホステル



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