第051日目 2001年9月1日  北海道雨竜郡北竜町〜北海道上川郡上川町

道の駅サンフラワー北竜でのテント泊より一夜が明け、外に出たら霧で真白だ。
その霧がテントの素材であるメッシュから入り込んで内側もベタベタしている。
タオルで水滴を拭いては絞るを数回繰り返した後に、テントをたたんで層雲峡を目指して出発。

北海道の内陸にある層雲峡は、地図を見ると標高564mの所にある。
標高の高い所は疲れるから嫌だなと思っていたが、よく地図を見てみると、大雪湖を源流とした石狩川沿いの道路を進むわけなので坂道は緩やかに違いないと予測した。
自転車旅も50日も過ぎれば地図を読む能力も少しはついてきたようで、まさに予測した通りの緩やかな坂の道路だった。

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(石狩川のカムイコタン)

上川を過ぎ両側に見える山肌は、柱状節理と呼ばれる絶壁が旅人の目を楽しませてくれる。
柱状節理とは、溶岩が冷えて固まる時にできる一定の割れ目の事をいうらしい。

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(層雲峡の柱状節理)

緩やかな坂だったおかげで、あまり疲れずに、今日の宿である層雲峡ユースホステルに到着。
日が落ちるまで時間があったので、明日に備えて自転車の整備をした。

2001.9.1-3.jpg
層雲峡ユースホステルのHPより



距離:119.77km
積算距離:3283.6km
宿泊:層雲峡ユースホステル


第052日目 2001年9月2日  北海道上川郡上川町〜北海道河東郡上士幌町

樹海の上にある道路を自転車で進んでみたいという事もあり、今日は道内最高所である三国峠(標高1136m)を目指す。

2001.9.2-5.jpg
(昭文社ツーリングマップル北海道 これは行きたい!)


層雲峡ユースを後にし、流星の滝・銀河の滝を見学。
この滝は100mの落差で流れ落ちる二つの滝で、実際に行ってみると観光客でいっぱいだった。

2001.9.2-2.jpg
(流星・銀河の滝)


その後、三国峠を目指して出発。
標高がどんどん上がるにつれ気温が下がり霧雨になってくる。
ようやく道内最高地である三国峠に到着したが、残念ながら霧で何も見えない。
霧が晴れるのを待っていたら、体が冷えてきたので峠の売店に入り熱いソバを食べる。

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(道内最高所三国峠 標高1136m)

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(遠くの風景は見えなかったが、何とか樹海の道路の撮影はすることができた)


しばらくいても霧が晴れないので、樹海の風景を眺める事はあきらめ糠平湖を目指して下る。
今度はずっと下り、自転車にまたがっているだけなので体が冷える。
手がかじかんでブレーキレバーを動かすのがやっとだ。

さらに下り、旅人の噂で人気の幌加温泉に寄ってみる。
「こんにちは!」と声を張り上げるが誰もいない。
仕方が無いので寒さに震えながら糠平湖を目指して下った。

糠平湖の脇の国道を通り、14時頃東大雪ぬかびらユースホステルに到着。
取りあえず受付を済まし、部屋で疲れた体を休めた。

2001.9.2-6.jpg
(ツーリングGOGO 0円マップ北海道より)

20時過ぎ、豪華な夕食・デザートを頂いた後、幌加温泉へ行くという。
諦めていた温泉に行くことができて本当に良かった。



距離:73.21km
積算距離:3356.8km
宿泊:東大雪ぬかびらユースホステル


第053日目 2001年9月3日  北海道河東郡上士幌町〜北海道帯広市

今日の目的地は帯広だが、ただ進むだけでは面白くない。
「よし、ナイタイ高原牧場へ行ってみよう!(※公共で日本一広い牧場)」ということで、アルプスの少女ハイジの世界を追い求めユースを8時30分に出発。
牧場まで地図をみる限り、あまり高低差が無いように見える。

2001.9.3-3.jpg
(ツーリングマップルの写真を見ると平坦な道のように見える道)

自転車で進むのは楽かと思っていたが、それはとんだ大間違いだった。
昨日の峠越えの疲れもあったせいか、牧場への道がとてもつらい。

標高が上がるにつれ霧が出始め、行っても無駄なんじゃないかと思えてきた。
しかし、行くことに意義があるんだと自分に言い聞かせ、ひたすら自転車を押して歩く。

ようやくナイタイ高原牧場のレストハウスに到着。
ナイタイとは新聞の「内外タイムス」の略じゃなくアイヌ語らしい。

相変わらず霧が凄い。
晴れていたら雄大な十勝平野が見えるはずだったが、残念ながら願いかなわず。

2001.9.3-2.jpg
(ナイタイ高原牧場)

2001.9.3-1.jpg
(霧は凄かったが、うっすらと十勝平野を見る事ができた)

旅の記念にレストハウスでヨーグルトを食べ、帯広目指して下りに下った。
帯広市内に入り、サイクルショップですり減ってしまったブレーキシューとワイヤの調整をしてもらう。

18時過ぎに、今日の宿「ルート38岡安」に到着。
ライダーハウス前には、荷物を積みすぎる過積載のハーレーが止まってあった。
2階に上がると、ハーレーの持ち主であろうインディアンみたいな格好をしているおじさんに挨拶をした。

その後、お腹が空いたので銭湯と食堂に行って食事。
帰ってくるとインディアンみたいなおじさんが物凄いイビキをかいて寝ている。
私はその姿を見て、先に寝る方が勝ちだと思った。

2001.9.3-4.jpg
(ツーリングGOGO 0円マップ北海道より)



距離:100.63km
積算距離:3457.4km
宿泊:ルート38岡安(ライダーハウス)


第054日目 2001年9月4日  北海道帯広市〜北海道上川郡新得町

朝9時に出発しようと、自転車の荷物を整理していると、ライダーハウスのオーナーである岡安さんが入ってきた。

「あれは、あんたの自転車かい?」
「あっ、そうですけど・・・」
「あの自転車はいい。あれはいい。どこで買った?」
「東京の町田にあるREIで買いました」

値段は安かったが選びに選んだ自転車だっただけに、おじさんの言葉はうれしかった。
「お礼にいいものを見せてやろう」という事で1階に案内され、ガチャガチャと鍵を開け中へ入ってみると自転車用品が置いてある。

「見ての通り、自転車屋やってたんだよ。ところでスケートの清水って知っているか?」
「ハイ、オリンピックで金メダル取った清水選手ですよね?」
「スケート選手は、夏場は自転車でトレーニングするんだ。清水に自転車を提供して教えていたのは俺なんだよ」
「へぇー、凄いですね!」
「今、置いてあるのは売れ残りなんだ。ホコリ被っているけど欲しいものあるなら持っていっていいぞ」
「ありがとうございます!」

私は、白いヘルメット・レーサーパンツ・工具入れ・帽子を頂いた。
タダで頂くのは失礼にあたると思い封筒にお金を入れて岡安さんに渡した。
岡安さんは断っていたが無理やり渡した。



その後、交通量の多い国道38号線を我慢しながら進み、目的地である新得駅前ライダーハウスに到着。
早速、駅前にある温泉へ行って疲れを取り、コンビニで弁当を買ってきた。
ライダーハウスに入って弁当を食べていると、頭がボサボサで作業着を着たおじさんが戸を開けて「泊まっていいかい?」と聞かれたので「自分の家じゃないですけどどうぞ」と答えた。

おじさんが靴を脱いだら強烈な足の匂いが部屋中に充満。
「くっ、臭い。でも、注意できない・・・・と・とりあえず窓を開けよう・・」
「おっ、いいの食ってるねぇ〜。俺、今800円しかないんだ」
「いや、俺もお金ないんですよ」

と抵抗した。

この作業着のおじさん、どう見たって旅人には見えない。
相手の足の臭さに我慢して弁当食べていると、向うから事情を語ってくれた。
おじさんが言うには、ある人から羅臼で仕事があるから来いっていうから行ってみたら、やっぱり仕事は無いと言われて帰って来たところらしい。

なんだか話を聞いていたら可哀想になってきた。
おじさんは疲れているらしく21時には寝てしまった。

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(ツーリングGOGO 0円マップ北海道より)



距離:47.98km
積算距離:3505.5km
宿泊:新得駅前ライダーハウス


第055日目 2001年9月5日  北海道上川郡新得町〜北海道空知郡上富良野町

「あんたに、いいものをあげよう」

まさか全財産800円のおじさんにいいモノをもらうとは思いもしなかった。
その気になるモノとは・・・

それは一本の青いヒモだった。

「このヒモさえあれば洗濯した時、乾かすことができるから持って行きな。おじさんからの餞別だ」
「このヒモ買いますよ」
「いや、お金の無いやつからはもらえないよ」

と受け取らなかった。

おじさんにお礼をいいライダーハウスを後にした。


今日のメインは狩勝峠(標高644m)だ。
最初の方こそ疲れたが、次第に筋肉も坂に慣れ、なんとか頂上に到着することができた。
この前の三国峠とは違って、霧も無く広大な十勝平野を眺める事ができた。

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(狩勝峠にて)

その後は、下りに下って、金山で自転車をおりる。
金山小学校・金山郵便局・金山駐在所・金山中学校をカメラで撮影。
自分の実家がある宮城の金山は、まだ暑いのだろうかと撮影して思いを馳せた。

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(富良野の金山小学校)

国民的ドラマ「北の国から」の舞台である富良野に入る。
山の方を見ると噴煙が出ている十勝岳が印象的だ。

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(十勝岳)

今日の宿は、ライダーハウス「クレッセ」
なんと一泊二食付きで2300円。
しかも布団付きで綺麗ときている。

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(バイク雑誌より)



距離:109.05km
積算距離:3614.5km
宿泊:クレッセ(ライダーハウス)



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